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水前寺のりくまもとの会とは

スイゼンジノリを熊本から盛り上げることで、スイゼンジノリの保全と水前寺江津湖・黄金川の保全に役立ちたいと考えている会です。


美しい日本の水環境、しかも限定された地域でのみ育つスイゼンジノリはまるで「奇跡の生物」です。
美しい水のイメージそのものであるスイゼンジノリは、その希少性だけで無く、これまで江戸時代から続く食文化を支え、カルシウム分、鉄分が非常に豊富であり近年、抗酸化作用があることが東海大学の椛田教授の研究で解明され健康食品としても多くの方々の役に立つ食品として期待されています。
これはスイゼンジノリが安全であり、私たちの健康にも大きく貢献出来る生物であることを意味している。スイゼンジノリは日本の水資源により生み出された「日本の財産」と言える生物です。

 

しかし、現在では水環境の悪化に伴い、その収穫量が減っております。

水前寺のりくまもとの会では、この貴重で素晴らしい水前寺のりを守るため、生育環境を整える活動を行なっております。

  • 川の水質調査研究や水質保全および清掃などの”環境保全・美化運動”

  • 動植物の観察・調査・保全などの”自然生態調査・保全運動”

  • 川に親しみ、遊び、学ぶための”川の学習活動”(総合的な学習の時間の支援活動含む)

  • 川や水循環の健全化に配慮した暮らしを実践する”生活改善運動”

  • 川や水辺の持つ癒し効果を利用した”福祉活動”

  • 水問題への関心を深めるための”社会啓発活動”(シンポジュウム・出版・ウェブサイトなど)

主な活動内容

水前寺のりくまもとの会 創設に向けて

君の名はスイゼンジノリ。古来より日本の片隅に生きていました。

最初に活躍したのは江戸時代。

細川藩と秋月藩から徳川幕府への献上品として珍重され、当時の人々の健康維持に陰ながら貢献していました。しかし、君が世界に紹介されたのは明治の初めです。

名付け親はオランダの植物学者でした。彼が君を見つけたのは、今の水前寺江津湖公園。その場所に敬意を表し、学名の一部にサクルム(Sacrum)すなわち「神聖な」という言葉を贈りました。

平成の時代に入り、君はさらに輝きを増しています。

サクランと呼ばれる天然素材からの抽出物としては最大の超巨大分子の発見です。発見者の岡島麻衣子女史は君の名の一部を用い敬意を持って、この新素材をサクランと名付けました。

松尾芭蕉が「吸い物は先出来(まづ でか)されしすゐぜんじ」とスイゼンジノリの加工品を詠んだように、昔から郷土料理の素材として重用されています。日本人に不足しがちな鉄分やカルシウムを多く含み、人々は経験的にその価値を理解していました。最新の研究は、君が老化防止にも貢献する可能性を示唆しています。

スイゼンジノリは、水環境のバロメーター、生物指標の最重要生物の一つです。近年の水環境悪化に伴い、スイゼンジノリ野生株は植物版レッドリストにおいて、絶滅危惧IA類に分類されました。一方で、その命脈を保つため古くから各地で養殖が続けられています。

 

多くの人々の尽力と愛を受け、そして可能性を秘めた、君の名はスイゼンジノリ。

水前寺のりの会代表

東海大学農学部

椛田聖孝 教授

著書:スイゼンジノリとサクランの魅力

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